一変数の場合を中心に、微分積分など数学に於ける解析的手法を扱います。高校までの「等式の数学」で余り触れられない「不等式による評価」の話から始めて、Taylor展開の理論を大きなテーマとし、極限・収束・無限和・微分・積分・近似計算などを関連付けて講義します。高校までで学んだ知識も活用する一方、それらのより確かな基礎付けも与えます。問題演習や多くの例を通じて理論的な事項を実感すると共に、将来出会う様々な実例に馴染むことが大切です。

- 1. 導入・不等式による評価(1):誤差・近似
- 2. 不等式による評価(2):極限・ε – δ論法
- 3. 不等式による評価(3):ε – δ論法の証明の書き方・Taylor 展開への導入
- 4. Taylor 展開とは:例と利用
- 5. 級数和の収束と発散・絶対収束・条件収束
- 6. 級数和の収束・発散の簡単な場合の判定法
- 7. 冪級数とその収束半径・Riemann のζ関数・Taylor の定理
- 8. 平均値の定理からTaylor の定理に至る話・Taylor の定理を用いた剰余項の評価
- 9. Taylor 展開の利用と応用:近似値計算と誤差評価・項別微積分・極限計算
- 10. 逆三角関数などの新しい関数・Euler の公式
- 11. 積分の基礎付け(1):定積分の定義
- 12. 積分の基礎付け(2):連続関数の積分可能性
- 13. 広義積分とその収束と発散・広義積分を用いて定義される関数の例(Γ関数・Β関数)
- 14. 色々な積分の計算とその背景
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数学の授業は講義が中心、しっかり板書のノートをとることが基本です。また、グラフ描画などコンピュータも活用して、わかりやすい授業を目指しています。
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熱心に説明を聴く受講生。集中力が必要です。
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講義に熱が入ると時にはオーバーアクションも。
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時には和やかに。楽しく学びましょう。
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最近はタブレットでノートをとる受講生もいます。
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PCやスマホで講義資料を参照することもあります。
化学は、物質の性質と変化を研究する学問です。本講義では、理工系学生の基礎化学の理解に必要な、1)化学の基礎と原子の構造、2)元素の周期性、3)化学結合、および4)分子の形について理解することを目的とします。具体的には、原子の構造と電子の配置やそのエネルギー状態、イオン結合・金属結合や水素結合など様々な化学結合の形態、分子軌道で考える化学結合の概念、分子の形について解説します。カリキュラム・ポリシー1に対応して、理工共通科目I群科目を通して、自然科学分野の基礎を理解し、科学技術に対する安全・倫理観の修得を目指します。

- 1. 基礎化学とは何か・基礎事項
- 2. 原子構造と性質 I 水素原子
- 3. 原子構造と性質 II 多電子原子
- 4. 原子構造と性質 III 電子配置
- 5. 原子構造と性質 IV 原子半径とイオン半径
- 6. 原子構造と性質 V 元素の性質の周期性
- 7. 中間試験
- 8. 中間試験の解説と復習
- 9. 化学結合I(イオン結合)
- 10. 化学結合 II(共有結合)
- 11. 化学結合 III(分子軌道理論)
- 12. 化学結合 IV(金属結合)
- 13. 化学結合 V(混成軌道)
- 14. 化学結合 VI(分子間相互作用)
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聞きのがさない様に集中しています。
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配布資料、教科書と
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しっかり聞いてノートに書き留めることは重要です。
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映像の資料を示しながら講義を進めます。
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講義で使用する教科書です。
プログラミングの基礎を学びます。コンピュータを動かすには,処理内容をプログラムとして記述することが必要です。
プログラミング言語にはC言語を使います。プログラミングの制御構造の3大要素である、「順次、反復、分岐」についてしっかり理解します。変数,型,条件分岐,繰り返し,配列,関数などのプログラムの要素,構造,処理の流れを,実際にプログラムを作成,実行して理解することを到達目標としています。

- 1. コンパイルと実行、文字の表示
- 2. 数値入力、変数
- 3. 条件分岐
- 4. 繰り返し
- 5. 補助変数
- 6. サブルーチン
- 7. 配列
- 8. 再帰
- 9. 大域変数、局所変数、静的変数
- 10. 文字列
- 11. ファイル入出力
- 12. ポインタ
- 13. 色々なプログラム
- 14. 総合演習
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プログラミングはとにかく自ら書いて、実行、デバッグを繰り返します。
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実行結果とプログラムを見比べて考える学生。
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リモートでログインする学生のために、教室の学生には一つ置きに座ってもらっています。
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授業はハイフレックスのためZoomの学生と教室の学生と両方にわかるように解説します。
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Moodleにアップロードされる資料、プログラムを書くエディタ、コンパイルを実行するシェルウィンドウ(黒いウィンドウ)
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本授業で使用する教科書
量子力学が教えてくれるのは絶対零度の様子だけです。
温度が上がったときの多数の粒子系の状態を知るには統計力学が必要です。絶対零度では内部エネルギーが最低の状態に落ち着くが、有限温度ではエントロピー(乱れ)を増やそうとする作用とのせめぎあいから状態が決まります。
本講義ではこれを微視的な観点から議論する統計力学を学びます。
具体的には、エントロピーの微視的な正体、永久磁石(強磁性体)の二準位系モデル、理想気体の状態方程式の導出、分子場近似による強磁性相転移の説明などを取り上げ、量子統計力学の入門までを目指します。

- 1. なぜ統計力学が必要か?熱力学と量子力学との違い
- 2. エントロピーと等重率の原理-ボルツマンの公式
- 3. ミクロカノニカルの方法─スターリングの近似式
- 4. 熱力学第一法則を用いてエントロピーから他の熱力学量を求める
- 5. 熱力学第二法則とヘルムホルツの自由エネルギー
- 6. 相転移、ランダウの現象論
- 7. スピン同士の相互作用と分子場近似
- 8. ミクロカノニカルの方法の限界と、カノニカルの方法の導入
- 9. 分配関数を使いこなす
- 10. 理想気体─状態方程式と等分配則
- 11. 理想気体-エントロピーが低温で負に発散?
- 12. 調和振動子-固体の比熱はどれも同じ?
- 13. 量子統計(フェルミオン・ボソン)の必要性、自由電子は本当に自由か?
- 14. ボース統計と古典統計との違い、緑色の星はなぜ無いか?
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配布講義ノートと、板書、先生の話を相補的に組み合わせて理解を進めます。
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講義中にZoomでミニクイズを解き、楽しみながら理解度を確認します。
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受講者は毎回、リアクションペーパーを提出し、講義にコミットします。
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今回は、熱平衡状態ではヘルムホルツの自由エネルギーが最小になる、という話でした。
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自ら手で書くのも理解への第一歩です。