理工学研究科理工学専攻の高柳 和雄教授と栗野 真大特別研究員が日本物理学会でPTEP Editors’ Choiceを受賞しました。
高柳 和雄 教授
栗野 真大さん
この賞は、日本物理学会が出している英文の論文誌 Progress of Theoretical and Experimental Physics に掲載された論文から、編集局により「注目論文」に選ばれたものです。
高柳 教授と栗野 研究員は「名誉ある賞を頂き大変嬉しく思っています。本研究の中心である正エネルギーを持つ束縛状態は、理論的に面白いだけでなく、実用的にも様々な応用が考えられる興味深い状態です。今回の受賞対象になった理論は、その様な状態の探究に向けての大きな一歩であり、今後の研究の発展に寄与するものだと信じています。」と語っています。
量子力学における「奇妙な状態」である正エネルギーの束縛状態はその理論的予想から100年近く経った現在に至るまで発見されていない。我々の研究目的は、この奇妙な状態を実現するポテンシャルが持つ一般的性質を調べることである。
私達は、結果(観測される散乱状態、束縛状態)から、その原因となるポテンシャル全てを構成することができる理論を完成したばかりである。本研究ではそれを使って、正エネルギーの束縛状態を持つポテンシャルの一般論を構成した。