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テイヤール・ド・シャルダン奨学金

この奨学金は、テイヤールを敬愛し、彼の理想に共鳴したベルギーの篤志家のご厚意により、(旧)上智大学生命科学研究所の故北原隆名誉教授を通して上智大学理工学部に恵与されたものです。例年、7月上旬にテーマが示され、12月はじめを締め切りとして学部4年次生及び大学院学生(理工学部・研究科だけでなく、他学部・研究科の学生の応募も歓迎)を対象とする懸賞論文募集が行われ、金賞1名(30万円)、銀賞1名(20万円)、銅賞2名(各10万円)に賞状、賞金が授与されます。
テイヤール・ド・シャルダンについて
イエズス会司祭であり、古生物学者であったテイヤール・ド・シャルダン(TEILHARD DE CHARDIN)は、1881年フランスで生まれました。旧石器時代人の石器を発見し、有史以前の人間化石の年代を示す有力な証拠を発見するなど特に中国における研究報告を次々に発表して古生物学者、地質学者として国際的にも広く知られています。彼は自分の専門領域を越え、宇宙と生命進化を意義づけ、自然の中の人間を位置づけて考察しました。彼は人間が自分の未来だけでなく、生命の未来、地球の未来に対しても責任を自覚するよう促しています。シャルダンは1955年にその生涯を閉じますが、彼の死後60年以上を経た今も全ての科学者にとって一つの模範であり続けています。それは彼が現代の諸問題に対するできあがった一つの解決策を与えているという意味ではなく、その模範を通して、これらの問題の意味をよく見るための正しい態度を私たちに示しているからであると思われます。