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2025.03.06

理工学研究科2年の田中 敏基さんと徳峯 陸さんがNCSP’25でStudent Paper Awardを受賞しました

理工学研究科理工学専攻 電気・電子工学領域 博士前期課程2年の田中 敏基さんと徳峯 陸さんが 2025 RISP International Workshop on Nonlinear Circuits, Communications and Signal Processing (NCSP’25) でStudent Paper Awardを受賞しました。

この賞は、NCSP’25にて筆頭著者として発表した学生発表論文のうち優秀な論文を表彰する賞です。今回の受賞に際してお2人は以下のように語っています。

田中さんのコメント:
Wi-Fiは本来、通信の用途に利用されますが、近年ではセンシングをはじめとする多用途への応用が進んでいます。特に、Wi-Fiは家庭やオフィスなどの身近な環境に広く普及しており、専用機器を必要とせず、既設のWi-Fiをそのまま活用できる点が大きな利点です。この特性を活かすことで、環境を大きく変えることなく、人の位置推定や動作認識を実現できれば、より良い社会の構築に貢献できると考えております。今回の受賞を励みに、今後も精進してまいります。

徳峯さんのコメント:
本研究の受賞は、多くの方々のご尽力の賜物であり、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。本技術は、電気自動車の無線給電における安全性向上に寄与するため、将来的な実用化を期待しています。

  • 学会名:2025 RISP International Workshop on Nonlinear Circuits, Communications and Signal Processing (NCSP’25)
  • 賞 名:NCSP’25 Student Paper Award
  • 論文タイトル:
    『Human Position Estimation Using Wi-Fi CSI Variations』(田中さん)
    『Wi-Fi CSI-Based Foreign Object Detection in Designed Areas Under Vehicle Bodies Using L-Shaped Antennas for Wireless Power Transfer』(徳峯さん)
  • 受賞者:田中 敏基・徳峯 陸
  • 受賞日:2025年3月2日
  • 指導教員:小川 将克(理工学部情報理工学科 教授)
  • 関連サイト:NCSP’25 ウェブサイト

研究目的

複数の受信アンテナを用いて、人物の移動に伴うWi-Fiの電波状態の変化を活用することで、人物の位置を推定する。(田中さん)

電気自動車の無線給電中に、車両下部の無線給電装置に金属異物が侵入した際、異物の発熱による発火を防ぐために、異物を検出する。(徳峯さん)

研究内容

アクセスポイントと受信アンテナの間を通過する際に生じる電波状態の変化を活用することで、事前学習を必要とせず、アクセスポイントの位置が不明であっても人物の位置を推定できる手法を提案した。(田中さん)

Wi-Fi の電波状態の変化を利用した金属異物検出において、無線給電装置を取り囲むL字型パッチアンテナを採用することで、無線給電装置に侵入する金属異物の検出精度を向上させた。(徳峯さん)