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2015.02.12

理工学部物質生命理工学科の臼杵豊展准教授の研究グループがCOPD(慢性閉塞性肺疾患)をはじめとするエラスチン分解に関わる疾患の定量的な診断方法を実現する技術開発に成功しました

2015年1月22日、上智大学はコロンビア大学と共同研究の結果得られた発明(国際公開公報WO2014/179408)の共同出願とライセンスに関する合意文書を締結いたしました。

本発明は、人体の皮膚や肺、血管などの体内組織から血液や尿に代謝される弾性線維タンパク質エラスチンの架橋アミノ酸デスモシンおよびイソデスモシンをバイオマーカーとして検出することで、COPD(慢性閉塞性肺疾患)をはじめとするエラスチン分解に関わる疾患の定量的な診断方法を実現する技術です。

COPD(別名タバコ病)は、肺の慢性炎症による肺胞の破壊を伴う病気であり、WHO(世界保健機関)の報告では、現在、世界の死因の第3位という深刻な疾患です。一方で、COPDは病態が複雑で未知の部分が多く、根本的な治療薬の開発も遅れています。また、症状の進行を定量的に診断することも難しい病気です。

本学理工学部物質生命理工学科の臼杵豊展准教授の研究グループは、完全化学合成によって得られたデスモシン・イソデスモシンを標準物質として用いたLC-MS/MS分析を行うことで、血液や尿中のデスモシン・イソデスモシン含有量の厳密な定量化に成功しました。本技術を用いることで、これまで困難とされてきたCOPDの高精度な診断と新薬開発が可能となります。従来は同標準物質が未開発であったため、臨床試料の詳細かつ厳密な定量分析を実現できませんでしたが、その完全化学合成に臼杵准教授が成功したことで、定量化が可能になりました。更に、本研究成果はCOPD以外のエラスチン分解が関与する他の疾患の診断薬・新薬開発にも繋がることが期待されています。

なお、このニュースは、本学公式HPニュース欄にも掲載されています。