menu close
MENU

高校生・受験生へ送るメッセージ

新しい社会の創造の
担い手であるために
上智大学第16代学長
理工学部機能創造理工学科
曄道 佳明 教授
我が国で発展を続けてきたScienceとTechnology、そのどちらを欠いても今日の日本の立ち位置は得られなかったでしょう。さらにその進展は、現代社会の発展の原動力として世界に貢献してきました。上智大学理工学部の60年間にわたる研究、教育の取り組みは、本学が掲げる隣人性と国際性の理念の下、ユニークな発展を遂げてきました。本学理工学部の学びの場は、特徴的な構成を有しています。理学と工学の両面に対する学びが三学科に配され、すべての学生は自然科学の基礎を学びます。社会課題が複雑化し、学術の発展も融合的である現代であればこそ、自然科学の土台を広く学び、そこから専門性の深い学びと融合的な学びを展開していく必要があるからです。高学年に進み、自分の興味、関心の高い分野にターゲットを定め卒業研究を行います。さらに大学院に進学すれば、各領域のエキスパートを養成するプログラムに学ぶこととなります。基礎を広く学び、その知見をもって自身の専門性を突き詰めていくプロセスは、広範な応用力を身に付け、複雑化する課題に対して柔軟な対応力を生む効果をもたらします。
さらに、上智大学は自然科学、人文学、社会科学の各分野を学ぶ学部、研究科をワンキャンパスに備え、多角的視座で課題と向き合う機会に恵まれています。これからの社会を牽引するリーダーとは、まさに多面的なリーダーシップを発揮する人であろうと思います。皆さんと共に学び、研究を深めることを楽しみにお待ちしています。
  • 理工学研究科理工学専攻主任

    理工学部機能創造理工学科

    下村 和彦教授

    1.高校生のときに理工系の大学に行こうと思った理由
    小学生の頃は「学研と科学」という雑誌を毎号心待ちにし、夏休みの自由研究も物体の落下実験など、科学に興味を持っていました。中学生からは数学に熱中し、数学や数学者に関する本を多く読んでいました。高校生で物理学と化学の面白さを感じ、将来このような分野の仕事が出来れば、と思っていました。
    2.理工系の良いところ、楽しいところ
    最先端の研究に触れられることが一番の楽しいことです。わたくしの研究は世の中に無いものを作り出すことですが、自分でアイデアを出し、そしてそれを自分の手で作り上げることができる環境が大学にはあることです。このような研究をしていると自然とコミュニケーションの対象は海外の研究者にも広がっていき、研究とともに人とのつながりも国際的になっていくことが醍醐味ではないでしょうか。
    3.今(高校生)のうちからしておいた方が良いこと
    受験勉強のためには公式などを丸暗記する必要があり、それを否定はしませんが、是非その根本の原理を知る習慣を付けて欲しいと思います。また最近はインターネットを通じて簡単に多くの情報を得ることができますが、こう書いてあったから間違いのはずはない、など情報を鵜呑みにしたり、先入観を持たないことが必要です。自分で調べて考える習慣を付け、情報が正しいのか確認することが大切だと思います。
  • 理工学部物質生命理工学科長

    久世 信彦教授

    1.高校生のときに理工系の大学に行こうと思った理由
    小学生の時に映画『未知との遭遇』を見て、中学からはハヤカワ文庫を読みまくったSF 趣味が、サイエンスへの入口となりました。ディストピアも含めて、科学や技術がどのような未来をつくるのかに興味がありました。高校では2年生の時に理系・文系のクラス分けがあり、漠然と理系クラスに入りましたが、そこで化学の成績がたまたま良かったので、理工系の大学進学を目指すこととなりました。
    2.理工系の良いところ、楽しいところ
    理工系の多くの分野では数学が使われていて、数学は論理思考がかっちりした学問という認識がありますから、理工系ではロジカルに事が進むかというと、そんなことはなく、思いもよらないデータが出たり、実験装置がいきなり調子悪くなったりすることはよくあります。その時に科学的なアプローチで問題を検証していくことは、理工系の良いところです。検証はしんどいことも多いですが、問題が解決すればものすごく楽しいでしょう。
    3.今(高校生)のうちからしておいた方が良いこと
    理工系に進む上でやっておくと良いこととして、数学と物理が得意でない方は大学入学までにそれらの苦手意識を払拭しましょう。得意な人はそのまま状態をキープしてください。また本や映画、海外ニュースや政治・経済の話題、身の回りのできごとの中に、自分の理工系マインドが高まるポイントを見つけたら、それらを覚えておきましょう。いつか自分の実験や研究の中で、それらが参考になるかもしれません。
  • 理工学部機能創造理工学科長

    宮武 昌史教授

    1.高校生のときに理工系の大学に行こうと思った理由
    数学と理科(物理・化学)が得意で面白く、それを専門として活かしたかったのが一番の理由です。高校生の頃は、当時話題になり始めた地球温暖化問題や、子供の頃から好きだった鉄道や自動車などの乗り物に関われる学部・学科に進学しようと決めていました。したがって、理工系以外の選択肢は一切考えませんでした。今振り返ってみると、今の専門は当時興味のあったこととだいたい同じです。
    2.理工系の良いところ、楽しいところ
    理工系には2つのステップがあります。まず、3年生までで既知の理論を学び、それを実験で確かめますが、すぐに正解が分かる面白さがあります。次に、4年生や大学院の研究では、まだ誰も正解を知らないことを明らかしようとしますが、難しい分、良い結果が得られた時はたいへん嬉しいものです。これらの過程で、不確かな情報に惑わされず、科学的に物事を捉える能力が身に付くのが良いところです。
    3.今(高校生)のうちからしておいた方が良いこと
    高校は受験勉強や部活動で非常に忙しい時期と思います。勉強も量をこなすのに精一杯でしょうが、他人よりも少し掘り下げてものごとを捉える癖を付けて欲しいと思います。例えば、数学や物理の公式を丸暗記するのではなく、何故そうなるのかを考えてみる、などです。理解が深まれば、興味もさらに強くなります。また、気分転換に科学技術に関する簡単な英文記事を読んで慣れておくのも良いでしょう。
  • 理工学部情報理工学科長

    高橋 浩教授

    1.高校生のときに理工系の大学に行こうと思った理由
    小学生のころからモノを作ることが好きで、紙工作、プラモデル、ラジコン、電子工作などを頻繁にしていました。その過程で複雑に動く謎が解けたり、難しかったものが完成したときの喜びが、理工系に進むきっかけになりました。将来は世界的に有名な映像音響機器メーカーのS社に就職して世界中で使われる電気製品を作りたいと思い理工系の大学に進学しました。
    2.理工系の良いところ、楽しいところ
    一般社会にはない設備・機器が多数あり、個人ではできない実験・実習・研究をすることができます。それによって自分の専門性が磨かれエキスパートに成長できることが最大の魅力です。専門技術を持つことは、就職に困らないだけでなく、小さいながらも社会を支える礎のひとつになれる満足感があります。
    3.今(高校生)のうちからしておいた方が良いこと
    目標を定め今何をすべきかを自分で考える習慣をつけることです。高校球児は甲子園を目指して練習しますが、自分で考えず監督に言われてバットをひたすら振るだけでは試合に勝てません。科学技術の分野も同じです。暫定的でも構いませんので目標を定め、それに必要な勉強は何なのかを自分で調べればやる気も出ますし、それを継続することで自然に実力がつくと思います。