ナノサイズの集積回路などに用いる分子電線としての応用に期待
【本研究の要点】
・ DNAと銀でできた世界最細のワイヤーの作製に成功した。
・ DNA二重らせん中に銀原子が1個ずつ一列に並んでいるワイヤーの構造の観察にも成功した。
・ ナノサイズの集積回路などに用いる分子電線としての応用が期待できる。
上智大学理工学部物質生命理工学科の近藤次郎准教授らのチームは、DNAと銀でできた世界最細のワイヤーの作製に成功しました。この成果は、英国科学誌「Nature Chemistry(ネイチャー・ケミストリー)」のオンライン版で 2017年7月3日付(イギリス時間7月3日午後4時/日本時間7月4日午前0時)で公開されました。
DNAはすべての生物が遺伝情報として持っている物質で、二重らせん構造の細長いひも状分子です。近藤准教授らは、DNA二重らせん中に銀原子を1個ずつ一列に並べることで、世界最細のワイヤーの作製に成功しました。将来的には、ナノサイズの集積回路などに用いる分子電線としての応用が期待できます。
プレスリリース全文は こちら(PDF)
近藤次郎准教授のプロフィールは こちら
雑誌名 : | Nature Chemistry (ネイチャー・ケミストリー) |
論文タイトル : | A metallo-DNA nanowire with uninterrupted one-dimensional silver array |
オンライン版URL : | http://dx.doi.org/10.1038/nchem.2808 |
著者(共著) : | 近藤次郎*(上智大)、多田能成(上智大)、大樂武範(奥羽大)、服部良一(徳島文理大)、實吉尚郎(神奈川大)、小野晶(神奈川大)、田中好幸(徳島文理大) |
関連の知財 : | 特願2016-062547 「DNA-金属ハイブリッドナノワイヤーおよびその製造方法」 |
なお、こちらのニュースは上智大学HPにも掲載されています。